2012年4月05日
自衛隊のPAC3出動命令は税金の無駄遣い
田中防衛相は、北朝鮮の「人工衛星」発射に備えて地対空迎撃ミサイルPAC3の出動を命じ、破壊措置命令を出したが、気休めに過ぎず、税金の無駄遣いだ。北朝鮮がたとえ宇宙開発のための人工衛星だと言いつくろっても、長距離弾道ミサイルの技術をを利用したものであり、弾道ミサイル発射を禁じた国連安保理決議違反だというのが防衛省の大義名分だが、北朝鮮は過去2回打ち上げに成功しており、外見上は「平和利用」と変わりない。
北朝鮮に非があるとすれば、宇宙開発にせよ、核開発にせよ、秘密裏に進め、計画全体が透明性を欠いていることだ。
実際、打ち上げに失敗し、破片が日本の領土、領空を侵犯する可能性は極めて低く、しかもPAC3が破片を撃ち落とせる可能性はさらに低い。ほとんどゼロだ。とすれば、防衛相の命令は徒労であり、税金の無駄遣い以外の何ものでもない。
北朝鮮に対する敵意をあらわにして、税金を浪費する財政的余裕は今の野田内閣にはないはずだ。