2010年5月07日
「強盛大国」実現に支障なしと胸を張る北朝鮮政府幹部/10回目の訪朝の旅
大型連休中、12名からなる日朝友好親善使節団を率いて訪朝してきた。今回の訪朝目的は、日本語図書・教材170点ならびにDVDを平壌外国語大学日本語科に寄贈し、日朝相互理解を促進するとともに、政府幹部と懇談し、日朝国交正常化の道筋をさぐることにあった。
日本語図書・教材支援は2007年に続いて2度目で、前回に続いて日本文学の古典・現代の名作からなっている。昭和の名作だけでなく、平成の名作をも網羅しているのが今回の特徴で、村上春樹の『1Q84』3部作も含まれている。今回寄贈した図書の目録は作品の種類を表わしてはいるが、作品の傾向までは描写したものではなかった。
北朝鮮は2012年を「強盛大国の大門が開く年」として、思想・軍事のみならず、経済的にも強国の名に値する大国めざして余念がない。その目標に向かってすべての道はまっしぐらだ。デノミ政策実施過程で、準備不足のため一時混乱が生じたが、その後は流通過程も正常に復帰し、混乱は長続きしなかったとされている。
国交正常化惻隠のための拉致被害者全員の救出、拉致問題全容の解明など、従来の日本政府の要求は、いま曲がり角に立っている。
面談した社会科学院経済研究所室長の金相学博士は「強盛大国建設に日本の力は不要だ。日本は過去の清算をしていないが、必ずさせる。日本がその義務を逃れることは許されない」と語った。
【お知らせ】
2010年6月18日
私こと、去る5月10日に脳梗塞を発症し、一命をとりとめたものの左半身に麻痺が残り、目下、さいたま市立病院でリハビリに専念しています。このため、HPの主張・提言の発信は当面休止します。
また、『ポリシーフォーラム』9月号は休刊とします。あしからずご容赦ください。