2012年5月04日
「人工衛星」打ち上げ失敗公表は「体制存続」の予兆
北朝鮮が「人工衛星」発射失敗をいち早く認め、公表したのは、金正恩体制の存立と安定を保証する予兆かもしれない。
金日成生誕00周年記念に訪朝した米国在住の韓国系学者が記者団に語ったところによると、失敗を公表することは金正恩の指示で、事実を隠そうとする党・軍部の長老たちの動きを押さえて断行したものだという。金正恩の判断は正しい。この報道が真実なら、彼が単なる世襲の傀儡ではなく、実権を備えた支配者として長老君臨の朝鮮社会を統括していることを意味する。
その体制が永続するなら、金正恩は実権をもった指導者として長期間政権の座に居座れるかもしれない。そうなれば、内部からの改革も時間をかければ可能かもしれない。私は国家権力の三代世襲には一貫して反対しているが、金正恩が英明な指導者として朝鮮人民の受け入れるところとなれば、いつまでも反対はしないつもりだ。
しばらく情勢を見守ろう。